山下寛人オフィシャルブログ

オイシックス株式会社 執行役員 システム本部長 山下寛人の公式ブログです。

世の中の逆に行きたい

先日中期経営計画を考えるミーティングをしていたときのことです。注文からお届けまでのリードタイムは長年の課題でたびたびどうするか議論しており、また議論になりました。オイシックスは最短で3日、注文の曜日によっては1週間かかります。なぜそうなっているかというと創業のときの仕入先の都合に合わせてそうスケジュールを組んだからです。そしてその後その仕入先はなくなり3日である理由はとっくになくなっているのですがそのスケジュールをベースに在庫管理や発注のワークフローやシステムなどを作り込んでいるので1日短縮するだけでもとんでもなく大変なことになります。規模が大きくなればなるほどワークフローもシステムも複雑になり難易度が上がります。

お客様からさほど要望はありません。だから急いでやる必要はありません。とはいえオイシックスは企業理念の中に「便利」であることを掲げており、従来の不便な自然食品系宅配より便利に注文できたり、Kit Oisixという半調理キットを開発したりしています。またネットスーパーは注文してからすぐ届くことを売りにしていてオイシックスよりだいぶ早く届きます。そうするとリードタイムを短縮すべきではないかという意見が出るのも当然です。アマゾンや楽天など世の中全般のECの流れはリードタイムが短くなる方向です。

私は今までリードタイムは絶対短縮すべき派だったのですがこないだのミーティングで正反対に変わりました。お客様が本当に求めていること、オイシックスがお客様に本当に提供すべきことはなんなのか議論の中で改めて考えました。お客様はそんなにすぐ届くことを求めてはいないのではないか。商品の受け取りのために家で待っている時間を短くすることが大事なのではないか。オイシックスが提供すべきことは安全安心おいしいであってすぐに届くことは本当に提供すべきことなのか。それより送料を気にするお客様が多い。だったらリードタイムが長くなっても待ち時間を短くして送料を安くしたほうがいいのではないか、と考えました。

すぐに届くことが最大のバリューであるサービスは徹底的にそこを磨けばいいと思います。オイシックスはそうじゃないと思いました。

その他のことでも世の中の流れを追いかける話はよくあります。スマホ、海外展開など。流れを追いかけることはよくよく考えるとあまりオポチュニティを感じられないことが多いです。だいたいマーケットができる前から利益無視で先行投資してくるプレイヤーが多いので競争が激しくなりがちです。新しい物は好きですが正直ついていくのに辟易してしまうことがあります。世の中の逆に行く方がむしろ大きなオポチュニティを感じます。自分の性格にも合ってますしね。