山下寛人オフィシャルブログ

オイシックス株式会社 執行役員 システム本部長 山下寛人の公式ブログです。

ソフトウェアの会計について

ソフトウェアは会計上は固定資産に

なり、減価償却を行います。

しかし比較的新しい概念なせいか

ソフトウェア開発が年々変わっている

せいか既存のルールではおかしなことが

多々あります。


同じソフトウェアでも資産にならない

場合もあります。

1つは少額の場合。

これは会計処理が煩雑になるので少額の

ものは手間を省いてよいということです。

そうするとちょっとした開発をたくさん

やっていると人件費や外注費を直接費用

計上することになります。

固定資産になった場合は法定で5年償却なので

単月で見た場合1/60になります。

これは大きな違いです。


固定資産になるかどうかの条件に、いろいろな

パーツがまとまって初めて価値を出すものである

というものがあります。

つまりPCを100台買ったとして、5年使えるとしても

1台あたり7万だったら固定資産になりません。

100台ないと動かないものでなく、1台1台で

動くものだからです。

そうなると20万以下のシステム開発でも機能拡張の

場合はどうなるのかという問題があります。

もともとの固定資産に足して減価償却するほうが

正しいのか、一括費用計上するほうが正しいのか。


もう1つ資産になるかどうかの条件に、投資

以上のリターンが見込めるかどうかという

ものがあります。

それも明確に。

例えば人件費を削減するシステム投資は

固定資産になります。

一方でセキュリティ強化のようにリターンが

不明確なものは固定資産にならず一括費用

計上になります。

このへんは線引きが微妙で、同じシステムを

作っても、手作業からシステム化した場合は

投資に対するリターンが上回って固定資産

になりますが、仮にいったんワークフローを

変えたりエクセルで作業を効率化して

投資に対するリターンが下回るようになると

固定資産になりません。

同じものなのに。

ロジック次第でどちらにもできてしまう

危うさがあります。


監査法人と税務署で思惑が違うのも

困りものです。

監査法人は利益を過大に見せることがない

よう、固定資産でなく一括費用計上させよう

とします。

税務署は税金をたくさん取るため利益を

多くしようとし、一括費用計上でなく

固定資産にさせようとします。


そして前述のようにどっちにも理屈付け

できてしまう危うさがあるのでどっちにも

ひっくり返されるリスクがあります。


これを防ぐにはこちらの理屈を通せるような

法務的なスキルをつけるのがよいのか。


そもそもソフトウェアを物理的な設備と

同じ枠組みで処理しようとするのがおかしい

のでソフトウェアに適したルールを作る

ほうがよいのでしょう。